Episode17 経費精算書作成で学ぶ、Excelマクロの基本①

ああ、この毎月の経費精算って明細書くのが面倒くさいな・・・

あら雅之くん。就業時間後も仕事していると思ったら、立替経費の精算をしているのね。

あ、撫子さん。まだ帰ってなかったんですね。うちの事務所のこのエクセルの精算書、毎回新しいシートを追加して、前のシートにいつの明細かの名前をつけて、前の明細を消して書きなおしてって、単純なようで結構時間食うのですよね・・・。

え、雅之くん。これ毎回、手作業で削除したり、日付を入力したりしているの？

そうですけど・・・。何かおかしいですか？

おかしいってことはないのだけど、エクセルの作業って定型的なものであれば、エクセルに自動でやってもらうことができるから。そうしたほうが作業時間を劇的に短縮できて、余計な残業をしなくても済むかもよ。

そんなことってできるんですか？

うん、エクセルには「マクロ」って機能があって、この機能を使えば普段雅之くんがエクセルでやってる人の判断が不要な手作業は、ほぼ全て自動化させることができると思うわ。

エクセルのマクロって、話は聞きますけど、要はプログラムですよね。ぼくはバリバリ文系の税理士だし、難しいんじゃないんですか？

ふふふ、エクセルのマクロは「VBA(Visual Basic for Applications)」というプログラミング言語を使って書くんだけど、ベースは中学生レベルの英語になってるから、文系の雅之くんでもきっと大丈夫なはず。

百聞は一見にしかず。雅之くんの経費精算書の作業を、エクセルのマクロで自動化してみようか。これぐらいのマクロであれば、一分もあれば書けちゃうわよ・・・。

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わっ、シートの追加と内容の複写、シート名の変更とデータの削除が３秒ぐらいで終わっちゃった！

ふふふ、じゃあこのマクロがどうなっているのか見てみようか。このマクロは「データのクリア」という作業と、「シートの複写とシート名の変更」作業の２つになっているわ。

なるほど、確かに「Copy」とか「Autofit」とか「Select」とかぼくでも分かる英語ですし、なんとな〜くプログラムが何をやっているのか分かる感じですね。

でしょ？エクセルって、会計事務所や経理の仕事といった数字を扱う仕事とすっごく相性がいいから、このエクセルの作業をマクロで自動化できたら、きっと業務の効率化につながるはずよ。

撫子さんが今書いたプログラムを見てると、ぼくにも出来そうな気がしてきました。撫子さん、このエクセルのマクロ、今度教えてもらってもいいですか？

その心意気、いい感じよ！自動化できる作業をエクセルにお任せできれば、その分浮いた時間でもっと面白い仕事もできるし、早く帰れるし、いいことずくめよ。じゃあ次は、マクロがどういうものかっていう、基本の話から始めるわね。